日々と戯言とそこの片隅

鶴見義龍のしょうもない日常

スカーフ

揺れる赤いスカーフ
息はまるで幽霊のよう
うずくまったその言葉を
誰が聞こうとするの

只の1つの言葉は
今もまるで輪郭を得ないで
誰かの言葉の真似
この街も何かに染まってく

歩いて
歩いて
吐き出した街を見渡せば
歩いて
歩いて
あの台詞をまた聞きに来てた

孤独は優しく、僕らを
無邪気に只、受け止めていた
一人だと思うことが
一人じゃないと言っている気がした

君が好きな歌を
端っこで口ずさんでいた
晴天が苦しい朝
まだ僕は変われはしないんだなぁ

交わしたあの言葉は
途切れたメロディーを震わした
最後に交わした味は
少しだけしょっぱかったな

サヨナラってもし言ったら
君の傷をえぐるかな
繋いだあの日と日
少しだけ甘かったな

声をまた枯らして
しまうより只、歩くのさ
もしも、また変わってしまっても
いつか、また君に会いに行くよ