日々と戯言とそこの片隅

鶴見義龍のしょうもない日常

バイバイ

そうさ、あの木から花が咲いたら

優しいこの場所に僕らもバイバイ

暖かい匂いにずっと拐われたい

出来るなら知らない世界に誘ってよ

 

下らない事で笑えて

下らない事で争って

弾け続けた青い春は

いつまでも続くと思っていたよ

腐った目をしてる

あんな人には

なりたくないって思ってるけど

 

きっと、あの日から僕ら気付いてたんだ

いつかはこの街に僕らもバイバイ

みんな忘れたふりをしてたんだろう?

そんなこと口になんてしてなかった

 

好きな人に届かなかった思いも

笑い飛ばして帰ったこの道も

多分もう通ることはないって

そんなこと思うとなぜか少し悲しいね

 

路地裏で咥えたタバコの数だけ

大人になったつもりでいたよ

 

そうさ、あの木から花が咲いたから

優しいこの場所に僕らもバイバイ

暖かい匂いにずっと攫われていたんだろう

ずっと、ずっと、ずっと

今でも

 

名残雪が降る駅のホーム

今日で最後の電車を待つよ

バイバイ。バイバイ。バイバイバイバイ

僕等を包んでいたこの街にさよなら