日々と戯言とそこの片隅

鶴見義龍のしょうもない日常

オリーブの丘

歩いた街角 呼吸をした
優しい匂いとオレンジの羽
小さな手に移るのは
オリーブの花、ぶら下がる声

寄せては返す波に身を任せ
はしゃぎ疲れて。嗚呼、凪ぎ
もう少ししたら
離ればなれ

君が大人になる前に
あの歌を口ずさむ
君が大人になる前に
一人で泳ぐ

離れる街角、捻れた意識
容易く萎びる 淡い夢

消え失せた声も
まだそこにいるかな
遠ざかる道と
揺れるオリーブの丘
息が詰まりそうなほど
一人で泳ぐ