日々と戯言とそこの片隅

鶴見義龍のしょうもない日常

七月下旬

肩をぶつけて通り過ぎる
唾を吐くのを堪えていて
突きつけられているナイフの先端
ヘラヘラと、ケタケタと

明日はきっとこうもいかないってことも
君だって知っているだろう
今日はきっとこの関係を
無理矢理引き剥がしていく

黒い人だかりの真ん中で何かを掴んでた
離さないようにと昨日が追いかけた
だけどね、もう無駄なんだ
言葉さえもう届かない
あの日見えていた姿を
姿を

窓を開けて待ってるのは
あの時の少しの風ですよ
分かってたってさもう戻らない
無駄な油が乗って気持ち悪い

今日もこうして動けないのはきっとさ
あの事を胸に刻みすぎた

虹を描いていくあの場所へ
いつかもしも、また行けるならって思って
あの日見た背中の言葉を
少しだけ考えながら

もしも、いつか何か分かって
あの日の事を思い返して
平行線だった管を巻いた日々と
二人に会いに行く

それまでは
それまでは
それまでは

肩をぶつけて通り過ぎる
あの人に細やかな幸せを