日々と戯言とそこの片隅

鶴見義龍のしょうもない日常

オレンジ

間違ってたねと振り払うその手を

引き寄せる事もできない

なんにもなくなったと思う

笛の音が聞こえた

 

よろめくその足を誰が支えるだろう

思いは言葉に隠す

夕日はまだ消えないで

この目に焼き付いた

 

ねぇ、明日も見落として

捕まえられないけどさ

オレンジが映る君の目は

離したくないって思った

 

何も、何も見えなくなったのは

間違いなく、間違いなく僕らのこの目で

夜は少し肌寒いけど

話した思い出はまだ胸の方で

 

いつかの昨日が手を伸ばして

僕の頬をそっと撫でるけど

掴んでた君が離れるのは

忘れられないって思ってた

 

きらめくその星を誰が拒むだろう

笛の音はまだ聞こえてる

 

いつか、いつか君が手を繋いで

誰かに、誰かにふっと寄り添うだろう

間違ってたのは誰でもなくて

僕らは鼻歌で誤魔化した

 

あの街へ僕は行く

あの街へ僕は行く

夕暮れに笑った。