シトラス
言葉や掌で許されてしまえたら
ぼくは更に宇宙を翔け巡る
昨夜の飛行機を描いていた雲は
今頃、あの街の誰かの目を引く
遠くなる彼方に手を振って
あの時の話や、数えた星の跡
思い出す事ばかり詰め込んでさ
咳き込んで誤魔化すよ
手が触れて笑った事も
幸せに溢れて鳥たちはまた飛んだ
曇る眼にせせらいでいく海
遠くなる彼方に手を振って
あの時の話や、数えた星の跡
思い出す事ばかり詰め込んでさ
咳き込んで誤魔化すよ
手が触れて笑った事も
あなたの街にはもうそろそろ
オレンジの花びらが空を舞うから
思い出す事ばかり詰め込んでさ
あの時を思い出す
掌で繋いでた温度を
おやすみ
せめて緩やかに濡らさないように
おやすみ
せめて誰かの涙を飲み込めるように